刀代表取締役CEO・森岡毅。商品やサービスが売れる仕組みを作るマーケティング分野のトップランナーでその手腕で、奇跡ともいえるテーマパークの再建を手がけてきた。施設が老朽化していた西武園ゆうえんちを古さを逆手にとった昭和レトロの町として改装。若者にとってエモい世界としての価値を作り出しチケット売り上げは13倍に上った。さらに沖縄では、飛行機移動3時間圏内に3億人が存在するという集客チャンスに目をつけ、施設の少ない北部に大自然型テーマパークを建設中。今年チャレンジしたのは前例のないジャンルのテーマパーク。3月に東京・お台場で開業した「イマーシブフォート東京」には機械アトラクションは存在しない。行動によって物語が変化することもあるロールプレイングゲームのような世界。この世界進出こそ、人が主体という前例のないジャンルに踏み込んだ理由の一つ。園内には人気アニメ「【推しの子】」の世界のコンサートを体感できるものやドラマ「今際の国のアリス」で描かれる生き残りをかけたデスゲームを体感できるものなど、日本のコンテンツをテーマパーク化したものが存在するがこれらは、コンテンツを世界に輸出するいわゆるIPビジネスを想定している。テーマパークはコンテンツのファンを世代を越えて増やし続ける力を秘めている。