政府は、3人以上の多子世帯の大学授業料について、2025年度から所得制限なしで無償化する方向で調整している。小池都知事が高校授業料の実質無償化について表明している。駿台予備学校の試算によると、大学の平均学費は国立や公立は約245万円、私立は約469万円、私立医学部は約3500万円となる。大学無償化の話の背景には、教育費の負担の軽減で少子化に歯止めをかける狙いもある。厚生労働省の発表によると、去年の合計特殊出生率が1.26人で7年連続で前年を下回り過去最低となっている。さらに子育てについてのアンケートを行った結果、理想の子どもの人数は2.4人だが、現実としては1.8人とギャップが出てきている。理由は、「現在の収入では育てられない」「物価高による生活不安」と経済的な要因を上げる方が多かったという。政府は、大学無償化を「こども未来戦略会議」に盛り込み、月内にも閣議決定する見通し。