アメリカの中間選挙が来月3日に行われる。下院の435議席すべてと上院の3分の1にあたる35議席が改選となる。21日にトランプ大統領は共和党の牙城とされる南部サウスカロライナ州で集会を行った。演説中に抗議の声があがり、その度に演説を中断してスタッフが抗議者を退席させる場面が何度もあった。トランプ大統領の支持率は過去最低の31%、不支持は66%となっていて、苦戦が続いている。そんなトランプ大統領が選挙戦で放った一手が「ゲリマンダー」。特定の政党が有利になるよう恣意的に選挙の区割りを再編すること。19世紀初頭にマサチューセッツ州のエルブリッジ・ゲリー知事が自らの政党に有利になるよう選挙区を再編し、いびつな形が伝説上の怪物「サラマンダー」のようだと地元紙が揶揄したことが言葉の由来となっている(ゲリー+マンダー)。アメリカでは10年ごとの国勢調査を踏まえ、人口の変化に応じて区割りを見直すが、去年7月にトランプ大統領が「区割りを変えれば、もっと議席がとれる」と発言したのをきっかけに国勢調査を待たずに選挙区を再編する動きが広がった。テネシー州の民主党候補で黒人のジャスティン・ピアソン氏は7割が民主党を支持する都市メンフィスを地盤に活動してきたが、選挙区の変更によりメンフィスが分割され、共和党が有利になってしまった。新たに選挙区に組み込まれた郊外の街コロンビアは白人が多い農村部で集会場は空席が目立った。有権者からも抗議の声が上がっている。
