駒込で65年の老舗「殿上湯」が閉店を決めた。神社仏閣などで用いられる「格天井」と「かえる股」と呼ばれる珍しい建築様式で、一番の自慢は地下135mから汲み上げた地下水。そのせいか4代目店主の原和夫さん(76)も妻の小夜子さんも娘さんも美肌だった。閉店当日となった10月10日に1日密着した。朝10時に原さんが湯を沸かした。殿上湯には銭湯におなじみの煙突がない。30年前に薪からガスに切り替えた。昼の12時に開店すると次々とお客さんが訪れた。午後2時30分、いつも以上にお客さんが来たことで、ガスバーナーがトラブルを起こして女湯の温度が下がってしまった。