スウェーデンのノーベル賞選考委員会は革新的な短文を生み出すノルウェーの劇作家、ヨン・フォッセ氏をノーベル文学賞に選んだ、フォッセ氏は日常生活の機微にあふれた作品はすでに40の言語に翻訳されている。私達は彼の本を探しにでかけた。ちょうど5日に新作「朝と晩」がノルウェーともうひとつの出版社から発売されたところだった。人生とその意味といった要約することが難しいテーマを扱っている。ノーベル文学賞の選考理由では64歳のこの劇作家は革新的な散文で言葉に出せないものに声を与えていると評された。去年受賞したアニー・エルノーさんが自宅の庭で感想を話したのに対し、今年のフォッセさんは北海を背にしてインタビューに答えた。「頭がぼーっとしている。10年前から名前が上げられていながら受賞できないことに慣れてしまっていたので今回は驚いている」と話していた。フォッセさんは短編小説や詞、多くの戯曲を書いており、好きな作家で作品の題材にもしているのはガルシアロルカ。若い頃の望みは物書きになる。それで生きることでノーベル賞は狙っていなかった、などと話す。ノルウェーでは人気作家のフォッセさんの作品は新たな読者を得るだろう。そして村上春樹ファンはまた待ち続けることになる。