愛知県美浜町にある南洋の父サウスは、週末のみの営業にもかかわらず満席になる人気のカレー店。名物のスパイシーチキンは、骨付きの鶏もも肉を秘伝のスパイスや調味料で煮込んでいる。東海地方に、スパイスカレーをいち早く浸透させたのがこの店だという。名古屋市内で1991年に創業し、初代店主が当時珍しかったスパイスカレーを販売したところ、大当たり。当時の夕方の情報バラエティ番組では、何度も取材されていた。創業から24年、初代店主が緊急入院し、閉店した。南洋の父の現オーナーであり、現店主・酒井敦子さんの夫の雄二さんは、初代店主と30年来の友人で、店主のカレーを愛していた。スパイスカレーを復活させようと、初代店主の故郷である美浜町に、雄二さんが資金を出し、初代店主とともに2016年に南洋の父を復活させた。開店から1年、初代店主が再び緊急入院し、復帰が難しいほどの重症で、店は休業することに。休業から半年後、店を再開させた。加藤さんは、4年前から働き始めたスタッフで、試行錯誤して初代店主の味を研究した。加藤さん自身は初代店主のカレーを食べたことがなく、店主の敦子さんに試食してもらい、初代店主の味に近づけていった。ポイントは、スパイスを入れたら、極力火を弱くすること。火加減のコントロールを加藤さん自身が覚えたことで、スパイシーさを際出せることができるようになった。2022年に、スパイスカレーが復活した。
住所: 愛知県知多郡美浜町奥田天野56-2