ことし8月、神奈川・厚木にあるパチンコ店の立体駐車場で火災があり、車152台が燃えた。同タイプの立体駐車場は全国に10000か所ある。なぜ被害が拡大したのか?火災があった立体駐車場の2階には今も100台以上も残されたまま。火元の車は製造3年以内のディーゼル車でエンジン下部から出火したとみられている。立体駐車場の消化設備を調べた。ホースを伸ばす消化設備は半径15m範囲ごとに設置されているが、開放された構造のためスプリンクラーの設置義務はない。専門家によると、フラッシュオーバーという現象があったのではないかという。火元の車から出た炎が天井をつたって広がり周囲の温度が上昇、熱によって駐車場全体の温度が上昇し、熱で車が自然発火したとみられる。煙が充満しづらい立体駐車場でフラッシュオーバーは想定外だという。