台湾とフィリピンの間に広がるバシー海峡。南シナ海と太平洋を結ぶ交通の要。太平洋戦争当時、この周辺では10万人以上が犠牲になったともいわれている。その戦没者を追悼する慰霊祭が、きょう台湾で開かれた。戦時中、旧日本軍の艦艇や輸送船が米国軍に撃沈されるなどして、10万人以上が亡くなったといわれている。ただ、生存者が少なく記録もほとんど残っていないことから、多くのことが分かっていない。戦没者を弔うとともに歴史を語り継ぎ、少しでも風化を防ごうと9年前に慰霊祭が始まった。慰霊祭を主催しているのは台湾にある団体。ボランティアで活動し、メンバーの多くが現地在住の日本人。近年、バシー海峡ではその平和が危ぶまれることが起こっている。台湾の統一を目指す中国の空母や艦船がたびたび確認され、近隣の南シナ海では中国の船がフィリピンの船と衝突。緊張が高まっている。SNSを通じ、若い世代にも慰霊祭への参加を呼びかけていた土山さん。日本人留学生も参列した。