元フジテレビ社員の吉野嘉高氏は、80年代に日枝氏を中心に「楽しくなければ…」を掲げて黄金期を迎えた時代について「番組制作者や出演者、女性アナウンサーなどが垣根を超えて一体となることで大きなエネルギーが生まれ、ヒット番組を連発した」と説明。「その強烈な成功体験をずっと引きずった。タレントも女性アナなども一体となったノリの良さを求める風土が、今回の問題の背景にある」と指摘する。「インターネットの広がりもあり、メディアとして番組など情報発信のスタイルを変えないといけなかったが、内側の目線しか持たず、人権意識が高まった外側の環境とのずれが大きくなり、限界が来た」としている。また「日枝さんが辞めたからといって企業風土が一変するものではない。新しい経営体制で企業風土がどう変わるかが重要だ」と強調した。(毎日新聞)