気温3℃の中、およそ300人が大行列で北海道初進出となったデカくて安い、“コスパ最強”スーパー「ロピア」の開店を待ちわびていた。7月に撤退したイトーヨーカドーの跡地に先週ついにオープン、初日をマーケティングした。今回ロピアが出店するのはJR札幌駅から来るまで約30分の半径2キロ圏内にスーパー11店舗がひしめく激戦区で全国各地から集めた圧倒的な品揃えと他にはないオリジナル商品で勝負を挑む。午前8時45分、行列は2000人となり午前8時50分にオープンした。開店わずか5分で売り場から消えたモノは通常1万円相当のタラバガニがオープン価格で3240円、1時間で完売となった。カニと同じくらい人気だった店内で焼き上げる出来立てピザがオープン特価で1枚540円。また高さおよそ5cm、重さおよそ1.3kgのシカゴピザは北海道初上陸のために開発された。2か月前、開発を担当したのは全国のロピアで惣菜売り上げNo.1を誇る宮城・仙台店の惣菜チーフ、ピザ生地の中にクリームソースとチーズを敷き詰め、カニエキスソースとチーズ、カニの身を乗せている。朝早くから並んでも買いたかったお肉は珍しい北海道産の羊肉だった。2か月前、もともと精肉店から始まったロピアとしても、初の試みとなるヒツジを一頭買いするため、精肉チーフが北海道にある牧場「長沼ひつじとぼく」に直接買い付けに訪れた。エサに米粉やおからを混ぜて与えることで、臭みがなく質のいいお肉になるといい、仕入れ価格は国産ブランド牛と同等だという。ロピアのすぐ隣にあるスーパー北海市場は1966年創業で地元密着型スーパー。ロピア出店に際し新たに始めたのが北海市場ネット宅配、月額550円で何度でも注文しても配送料無料、およそ1万点の商品が店舗と同価格で届き、鍵付き宅配ロッカーも無料で貸し出しがある。9月から初めて2か月いまは多い日で1日80件の注文が入るという。午後6時、閉店まで2時間をきっても車は大渋滞だった。午後7時、シカゴピザは2500枚以上完売となった。