米国を訪問中の岸田総理大臣は、ニューヨークの国連本部で行われている地球規模の課題などを話し合う「未来サミット」で演説を行った。米国・ニューヨークから中継で伝える。演説で、岸田総理は「大多数の国が常任・非常任(理事国)の双方拡大を支持し、そして安保理が国際の平和と安全に果たす役割や信頼回復の必要性を痛感しています。来年は国連創設80周年です。安保理改革に向け具体的な行動を進めるべきです」と述べ、機能不全が指摘される国連安全保障理事会の改革に向け各国が具体的な行動を起こすよう、訴えた。岸田首相がこう呼びかけた背景には、国連安保理がウクライナ侵攻などをめぐり成果をあげられず、機能不全を指摘されていることがある。岸田総理は、また「力による一方的な現状変更の試みは許されない」と指摘し「法の支配」の重要性を強調した。日本では間もなく総理が交代するが、ある外務省関係者は「今回、示した考え方は次の政権でも変わらない」と話していた。