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「地名駅」 のテレビ露出情報

猪又克弥さん(59)はSLに魅せられ7年前に静岡県川根本町に移住し、キャンプ場と民宿を経営している。かつてはキャンプ場の目の前をSLが走っていた。まもなく創立100周年となる大井川鉄道のSLが走る日には多くの観光客がやって来ていたが、2022年9月の台風15号で壊滅的被害を受けた。大井川本線は全線で運休。12月から少しずつ再開したが、今でも不通の区間がある。猪又さんの民宿は今も電車が来ない地名駅の目の前にある。古民家を改修した部屋には庵があり、こだわりの家具が並ぶ。窓からはSLが走っているはずの駅が見えた。猪又さんは小学6年の夏休みに訪れた川根本町でSLと出会って魅了された。大人になってからもキャンプで訪れるうちに住みたいと思うようになった。52歳で長年勤めたバス会社を辞め移住した。
大井川鉄道は旅客収入の9割が定期券以外。観光に依存した経営はコロナ禍で深刻な打撃を受けた。ようやく影響が収まってきたところに台風15号がやって来た。川根本町を訪れる観光客は2019年度は50.6万人だったが、2022年度は25.7万人と半減してしまった。大井川鉄道は2019年度から4年連続の赤字。運転再開した区間で黒字を目指しているが、去年11月には運転が再開した区間で連結器が外れるトラブルが発生した。町の人たちは「大井川鉄道全線復旧を支援する会」を設立。町の人口の6倍にあたる3万5000人分の署名を集めた。支援する会は駅や線路の清掃活動も行っている。その中には猪又さんの姿もあった。古くからの住民たちが移住してきた猪又さんを支えてくれた。
SLは全国各地で姿を消しつつある。岩手県の「SL銀河」が2023年6月に運行終了。「SL人吉」は今年3月に引退する。多くの部品の製造が終了し、メンテナンス技術の継承も難しくなっている。今もSLが走っている新金谷駅では出発の4時間以上前から準備が始まる。

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