中小企業では、連合が掲げる6%以上の賃上げを見込む企業は1割以下にとどまっている。金属加工を得意とする東京・大田区にある創業58年目の町工場。看板商品の節約グッズの売り上げは好調だが、物価高もあり、仮に従業員全員の給与を6%上げると、年間約1000万円かかるという。大幅な賃上げには踏み切れないという。従業員30人ほどの会社では、社内で筋トレをすると、1回400円の手当てが支給される。ゴルフの練習では1回250円が支給される。昼食は1食250円で注文できるようにして、賃上げを抑える代わりに福利厚生を手厚くした。福利厚生を整えてから、転職応募者が100人以上にのぼったという。