17日、「H3」の2号機が種子島宇宙センターから打ち上げられた。「H3」は宇宙輸送の主力となるロケットとして、JAXAと三菱重工業が共同開発した。「H2A」よりも衛星搭載能力がアップし、打ち上げコストは半額の50億円を目標としている。23年3月に「H3」初号機が打ち上げられたが、点火装置のショートなどが原因で失敗に終わっていた。今回の打ち上げでは大型衛星は搭載せず、同じ重さのダミー衛星を搭載するなどし、信頼性確認に徹した。世界を見渡すと、衛星の打ち上げ需要は急増し、通信や災害時の観測を行うなど、ビジネスの広がりを見せている。これに伴い、ロケットの打ち上げも増え、昨年にスペースX社は96回を打ち上げた。これに対して日本は2回。ただ、ウクライナ危機でロシアは打ち上げサービスを停止し、ロケット不足が続く。世界の衛星事業者から「H3」の状況について三菱重工に問い合わせが相次ぎ、円安も好材料といえる。打ち上げにかかるコストを削減するとともに、打ち上げ回数を増やすために発射場も必要となっている。政府は民間の商業化を支援するため、3000億円の宇宙基金を創設した。来年度、3回の打ち上げが予定されている。
住所: 東京都調布市深大寺東町7-44-1
URL: http://www.jaxa.jp/
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