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「富士山」 のテレビ露出情報

37歳で亡くなった山梨県出身の芥川賞作家・イヤンジ。在日韓国人の両親の長女として富士山麓で生まれ育った。日本人として行きようとする実業家の父の意向で9歳の時に日本国籍となった。朝鮮半島の歴史を知るうちに日本への抵抗感を抱くようになり、その思いを“富士山”にぶつけていた。イヤンジの妹・イヨンは「2階の窓から目の前に大きな富士山が毎日見えた。富士山イコール日本人、憎む境地になったのかなと思う」と話す。イヤンジは自分の居場所を求めて25歳の時に韓国へ留学した。しかし韓国の社会や文化にも馴染むことができなかった。日本と韓国の狭間を生きる苦悩や葛藤をモチーフにイヤンジは小説を書くようになった。イヤンジは「どちら側に自分はいるのか。自分は何者か。ずっと考えて答えの出ない思いをしてきた」と話していた。8年間の留学で9作の小説を執筆、33歳の時に自分自身をモデルに韓国に留学した女性を描いた「由熙」で第100回芥川賞を受賞した。この小説を書き上げたことが富士山への思いを変えるきっかけになった。作家・温又柔は「どこにも属せなかった自分はどこかに属さなければいけないと思い込んでいた。しかし「由熙」を書き切ったことで自分をあるがままに受け入れてもいいと確信を得たのではないか」と分析する。イヤンジは急性心筋炎のため37歳で亡くなった。富士山をのぞむ高台にイヤンジを偲ぼうと、高校の同級生が8年前に石碑を建てた。東京・新宿区、山梨・富士吉田の映像。

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