エメラルドグリーンに輝く美しい水面が長年多くの登山客に親しまれてきた御嶽山「二ノ池」は初夏の雪解けの際には雪で水面が大きく波打つ迫力の瞬間が見られることでも知られていた。その神秘的な景色が一転、現在は水が干上がり跡形もなく消失。その原因として考えられるのは2014年9月に死者、行方不明者63人を出し戦後最悪の火山災害とされた御嶽山噴火。御嶽山科学研究所・國友孝洋氏によると「(山)にたまっていた火山灰が水と一緒に流れ出し、池の部分、くぼ地の部分を埋めていった」という。4年前に撮影された写真には水が確認されるが翌年には約半分になり年々水量が減っていくのが分かる。國友孝洋氏によると新たに水がたまる環境が整わない限り池を見られる可能性は低いという。噴火から10年、今もその影響は続いている。