今日は「横浜にもあった浦島太郎伝説」。神奈川県横浜市には浦島太郎にまつわる名残がたくさんある。横浜市神奈川区には浦島町があるほか、浦島公園や亀住町など一帯には浦島太郎にまつわるものがたくさんある。浦島太郎の話はいじめられていた亀を助けると亀に連れられて竜宮城に向かうものだが、横浜市の伝説はあらすじが少し違う。横浜市歴史博物館で話を聞いた。「よこはまのうらしまたろう」では太郎が亀を釣ると乙姫になり竜宮城へ向かうという。一般的な話では浦島太郎は竜宮城で玉手箱をもらうが、横浜市の伝説では玉手箱と観音菩薩を渡したとされ、横浜に物語を示す史跡が残されているという。史跡は慶運寺という寺にあり、太郎が持ち帰ったとされる亀に乗った観音菩薩像があるという。また竜宮城から観音菩薩像を丹後に持ち帰った太郎はその後観音様より永遠の命をもらったという。「よこはまのうらしまたろう」では浦島太郎は丹後にいたはずだが、なぜ横浜に観音菩薩像があるのか。物語をさかのぼると、竜宮城から戻った太郎は両親がいないことを嘆き像に手を合わせた。すると夢に観音菩薩が現れ「私をおぶって故郷の三浦半島に戻りなさい」と言われた。このお告げで故郷・三浦半島に戻ると、自分の子孫から両親の墓が横浜にあると知らされた。太郎は小さなお堂を建てて観音菩薩と玉手箱を奉納し、どこかへ消えていったという。浦島太郎は物語の中だけにとどまらず、蓮法寺には浦島太郎の墓と伝わる石碑がある。供養塔は江戸時代の書物にも描かれている。元々近隣の観福寿寺が大火で廃寺となり、大正時代にこの地にきた蓮法寺が継承。浦島太郎の名を冠した浦島町では浦島太郎の山車を発見。この山車は1年に1回8月の祭りで子どもたちが曳いて練り歩く。
住所: 神奈川県横浜市神奈川区神奈川本町18-2