3月下旬、経済産業省幹部はマレーシアにあるレアアースの精錬プラントを訪れた。日本政府は、大手商社とともにプラント運営会社に約400億円の資金を投じてきた。ここで精錬するレアアースの多くを日本が優先的に購入でき、日本が中国に依存してきた種類の精錬も始めた。世界に流通するレアアースの9割が中国を経由しており、日本政府は中国依存から脱却する新たな供給ルートを築こうとしている。南鳥島沖では、2月に海底からレアアースを含む泥の引き上げに成功した。ナミビアでは鉱山の共同開発に着手し、フランスでは精錬プラントを運営する企業と提携している。最も進んでいるのがマレーシアからのルートで、オーストラリアから採掘した鉱石をマレーシアで精錬する。トランプ関税の圧力を受けた中国は、世界に向けて輸出規制を強化。日本に対しては高市首相の台湾有事発言の後さらなる規制強化をちらつかせ、けん制してきた。姫路市の企業では、去年4月以降レアアースを含む材料の入荷が減り続け、発注した分の3分の1しか届かなくなっている。供給に支障が出れば、製品に連なる多くの産業がダメージを受ける。赤澤大臣は、なぜ特定国にここまでレアアースを依存する状態を放置してきたのか、我が国が自律性を確保できるようにやっていかなきゃいけないと話した。
