ロシアの国営メディアは13日、プーチン大統領が北方領土の択捉島を訪問したと伝えた。プーチン大統領は択捉島で水産加工施設を訪問し、生産ラインを視察した。施設で加工されたとみられるイクラなどを試食し、案内した関係者と言葉を交わしていた。北方領土をめぐっては、2010年に当時大統領だったメドベージェフ氏が国家元首として初めて国後島を訪れたが、プーチン氏が訪問したのは初めて。ロシアはウクライナ侵攻後の2022年3月、日本が欧米と歩調を合わせて経済制裁を強めたことに反発し、北方領土問題を含む平和条約交渉を中断する意向を示した。プーチン大統領は昨日、ロシア太平洋艦隊の演習を視察した際、「ロシアが挑発していないにもかかわらず日本はウクライナでの出来事を口実にわれわれに制裁を科した」と述べて、日本を批判した。今回の訪問は、ウクライナ侵攻が長期化する中、制裁を続ける日本を強くけん制するねらいがあるとみられる。一方、北方領土問題を含む平和条約交渉が中断する中、日本政府は北方四島との交流事業の再開を最優先事項の1つに掲げ、とりわけ高齢となっている元島民らによる墓参の再開は人道的な問題だとして、ロシア側に対応を強く求めていくとしている。
