神奈川県に暮らす吉川さんは、水の事故で5歳になる長男を亡くした。息子の慎之介くんは11年前、幼稚園の行事で川遊びをしているときに増水した川に流されて亡くなった。吉川さんはすぐに調査が行われると思っていたが、実際は何もなく、仲間たちの後押しで自分たちで何が起こったか検証することにした。わかってきたこともあるが、限度も感じた。吉川さんは専門家に声を掛け、子供の安全を考える学会を立ち上げようと動き出し、2014年の第1回大会を皮切りに、教育、法律、医療、工学などの専門家たちが意見を交わす場に育ってきた。その後地元の仲間と協力し、ライフジャケット普及活動を行っている。第10回大会ではバスの置き去り事故を経験した子供が初めて登壇した。