厚生労働省は医療機関で受診した際にかかる初診料・再診料を2024年度から引き上げる調整に入った。医療従事者の賃上げや新型コロナウイルスの感染拡大の経験を踏まえた日常的な感染症対策の原資に充てる。中央社会保険医療協議会に初診料や2回目以降の受診時にかかる再診料の引き上げ案を示す。具体的な増額幅を詰めており、窓口負担は数円から多くて数十円程度の上乗せとなる見通し。引き上げは2019年10月の消費増税時以来、初診料については2006年度、病院と診療所で額が違っていたのを同じ額にしたが、その後は消費増税への対応を除いて増額は初めて。(日経電子版)