富山県出身の上田優貴さんは3年前、タイで他界した。「環境と電気をつなぐ仕事がしたい」と2018年に大手機械メーカーの日立造船に入社。2021年1月、タイに赴任し、しばらくして専門外であるごみ焼却発電プラントの試運転業務に従事した。ミスをすると上司から厳しく叱責されるようになり、その年の4月、プラントから転落し亡くなった。直前1か月間の時間外労働は149時間を超えていたという。亡くなる直前、上田さんは父への感謝の言葉を日記につづっていた。会社側が設置した第三者委員会は自殺か事故か認定できないと結論付けたが、大阪南労働基準監督署は今年3月、海外での経験のない業務や上司からの叱責で精神障害を発症していたとして自殺での労災を認めた。遺族の弁護団 は海外での勤務実態の把握は難しく過労自殺の立証は困難を極めたという。先月、会社との話し合いの場が持たれた。遺族側弁護士によると、会社側に求めている海外派遣マニュアルの作成等について協議したという。母の直美さんは命の大切さを考える集会で、企業のグローバル化が加速する中、海外での過労自殺を社会問題として捉える必要があると訴えた。
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