深町に託された試験栽培は困難を極め、深町は水のやり方や栽培方法を一から考え直していった。2つのいちごのうち1つは順調に育ち始めたが、もう一方はうまく育たなかった。しかしわずかにできた実には捨てがたい特徴があり、その後2品種とも量産できる目処がついた。そして東京の大田市場の福川らに1つを選んでもらい、新品種が決定。名前は公募で「あまおう」に決まった。2003年6月に全県での栽培が始まった。しかし1か月半後に集中豪雨となり、「あまおう」も被害を受けた。それから3か月、なんとか迎えた収穫の時期に炭疽病が発生し全県で大きな被害をもたらした。
農協には農家からの悲痛な声が数多く届いた。収穫直前になって露呈した「あまおう」の弱点。それに気づくことができなかった三井と深町は立ち尽くすしかなかった。
農協には農家からの悲痛な声が数多く届いた。収穫直前になって露呈した「あまおう」の弱点。それに気づくことができなかった三井と深町は立ち尽くすしかなかった。
