東京・名古屋・大阪間を結ぶ超伝導リニアによる中央新幹線の建設は2014年から始まっている。品川-名古屋間を40分、大阪までを最速で67分で結ぶ。JR東海は第1段階として建設を進める品川-名古屋間の開業を2027年と計画し進めているが、黄色信号が灯っている。その要因がいまだに着工できていない静岡工区の問題。先週、未着工区間の問題について動きがあった。そもそもリニアのトンネルは南アルプスの地下深くで大井川の源流の下を貫くように計画されている。朝日新聞によると2013年9月にJR東海が出した「環境影響評価準備書」では、何も対策を取らずにトンネル工事を行った場合、河川流量が毎秒2トン減少するとの予測が示された。静岡県・川勝知事は「大井川の水量が減りかねない」として県内の工事の着手を認めていない。ところがこのところ川勝知事の言動に動きが出ている。5月には建設促進期成同盟会の総会に初めて対面で出席し、「合理的に解決すれば県民を挙げて推進の方向で動きたい」と述べた。さらにJR東海との対話に応じる姿勢もアピールしている。これに対しJR東海・丹羽社長は「現時点での会談予定はないが、適切な時期にお会いしたいと考えているところ」と答えている。増田さんは「川勝知事が言動を変えてきているので、自分がちょっとイニシアチブをとってこの問題を進めていきたいのかな?というような気持ちが見え隠れする。静岡県はそんなに多い距離を通る訳では無いが、水の問題は確かにあるので、きちんと話し合って解決すれば予定が少し遅れるかもしれないが、リニアは開通すると思う」などと話した。