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「瀬戸(愛知)」 のテレビ露出情報

6月、藤井は将棋界の頂点を争うタイトル戦に初めて臨もうとしていた。最初のタイトルは160人以上の全ての棋士が参加するトーナメントを勝ち抜き挑戦権を獲得した。藤井の前に立ちはだかったのは現役最強の呼び声も高い渡辺明三冠。かつて天才少年と呼ばれた渡辺は藤井を含め5人しかいない中学生でプロ入りを決めた一人だ。守りを固めるかと思われた局面で藤井が指したのは1三角成で、この時点で藤井は自分の王は詰まないことを見通していたという。渡辺は漫画家の妻の作品の中で「藤井くんは難しい局面でひとりごとを言うんだけど、勝ちになってくるとぴたっと落ち着く」と言った。渡辺の16連続王手をかわし切り、藤井は桂馬で逆王手を決めた。
数十手先の勝負の行方を見通す正確な読みを藤井は幼い頃からの膨大な訓練で身につけてきた。自宅近くに有る将棋教室に通い始めた藤井は詰将棋に夢中で取り組んだ。詰将棋は将棋が強くなるための練習問題で、板状の駒と持駒を駆使して相手の王を最短で追い詰める道筋を考える。この将棋教室では目隠し詰将棋と呼ばれる特訓が行われている。藤井はトップ棋士たちも参加する詰将棋解答選手権で、小学6年生のときに初優勝し、それ以来5連覇中だ。
渡辺との第2局では将棋の常識を次々と覆していくことになった。中盤、渡辺が角をうって藤井の守りの要・金を狙ったとき、多くの棋士が「3ニ金」を予想していたが藤井は通常は残しておく持駒の銀を敢えて守りに使う「3一銀」を選んだ。渡辺はこのとき「他の手が上手くいかないから選んだ手なんだろう」と考えたという。対局中、AIが一手指すごとにどちらが優勢か評価したグラフでは「3一銀」は形勢を悪くする手だと評価されていた。しかし、この後「3一銀」が藤井の王を守り続け渡辺は一度も王手が出来ず対局を終えた。渡辺は「いつ不利になったのかわからないまま、気がついたら敗勢という将棋でした」と語っている。
対局後、「3一銀は、将棋ソフトに4億手読ませた段階では5番手にも挙がりませんが、6億手読ませると突如最善手として現れる」というコメントが投稿された。投稿した開発者が作った将棋ソフト「水匠2」は多くのプロ棋士が使い、藤井もその一人だ。水匠2は1秒間に6000万手の局面を読み込み、最善とされる手を選ぶ。4億手というのは25手先まで読み込んだ数字で、藤井が打った「3一銀」の価値に水匠2が気づくのはさらに2億手、27手先を読んでからのことだという。大半のプロ棋士が頭の中で盤面をイメージして読みを進める一方、藤井は駒の位置や動きを表す符号を使って読み進めているという。
藤井の師匠杉本昌隆は第4局では自らの師匠板谷進九段の写真とともに対局を見つめ、一門では誰も手にしたことのないタイトルに弟子が王手をかけたときには「感慨深い」などと話した。
小さい頃、藤井は気に入ったおもちゃを見つけると毎日何時間でも遊び続けていた。藤井が杉本に弟子入りしたのは小学4年生の時で、杉本は敢えて細かい指し方の指導はしてこなかった。史上最年少14歳でプロデビューし、29連勝の新記録を打ち立て社会現象となった。1年ほど前、ライバル棋士たちが徹底的に藤井対策を研究、トップ棋士たちとの対局も増え連敗をすることもあった。自分本来の将棋を見失いつつあった藤井だが、悔しさをバネに這い上がろうとする心根は今も変わってないと藤井を教えてきた文本は言った。新型コロナウイルスによって対局がなかった2ヶ月間、藤井は自らが負けた対局と向き合い続けたという。
王位戦での相手は公式戦で初対局となる木村一基王位。粘り強い守りで相手の攻めを封じ、自らの術中に誘い込むスタイルから「千駄ヶ谷受け師」とおそれられている。木村はトップ棋士としては遅咲きとなる23歳でのプロ入りで、タイトル戦に6回挑戦するがあと一歩で逃し続けてきた。しかし、去年46歳で初タイトルを獲得し史上最年長記録を塗り替えた。攻めをうかがう藤井の飛車に対し木村が銀で受けた時、多くの棋士は藤井が「2六飛車」を迷わず指すと思われたが定刻の6時を過ぎて「封じ手」を提出した。藤井が選んだのは「8七同飛車」で、その後驚異的なスピードで王手をとった。
藤井は「より強くなって新しい景色を見たい」と語った。師匠の杉本は「地道な努力を積み重ねてきたから今があるのかなとも思います、将棋に対する好奇心があるからずっと歩み続けて向かい合えるのかなとも思います」などと話した。

他にもこんな番組で紹介されています…

2024年9月8日放送 21:00 - 21:50 NHK総合
NHKスペシャル藤井聡太 VS. 伊藤匠 AI時代 将棋の新たな地平
藤井聡太が通った将棋教室の文本さんは踏み込む将棋が聡太の宝だと話した。藤井は中学生の時にAIの将棋ソフトを使い始めた。当時将棋界は激変期を迎えていた。AIは定跡やセオリーを根底から覆し、棋士たちは将棋観の見直しを迫られた。藤井はAIの指し手をいち早く自分のものにしようとしていた。

2024年6月20日放送 21:00 - 22:00 NHK総合
ニュースウオッチ9(ニュース)
将棋・藤井聡太八冠は、八大タイトルの一つ叡王を失った。去年10月以来続いていたタイトル独占が崩れた。新しい叡王は、同学年・伊藤匠七段。初めてのタイトル獲得。「第9期叡王戦」の最終局。買ったのは挑戦者・伊藤七段。藤井七冠は「終盤の制度が低かったことが結果にもつながってしまったかなと」と述べた。2人は小学生のころから将棋大会で対戦するなど、しのぎを削ってきた。藤[…続きを読む]

2024年3月14日放送 7:45 - 8:00 NHK総合
NHKニュース おはよう日本(ニュース)
一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶ「ライドシェア」のサービスが、来月から曜日や時間帯を限定して東京都や神奈川県など4都府県の一部の地域で始まることになった。

2023年10月14日放送 20:55 - 22:00 NHK総合
サタデーウオッチ9(ニュース)
藤井聡太さんが21歳で八冠制覇し、将棋界の頂点に立った。藤井さんは祖父に将棋を教わり14歳2か月でプロ入りすると将棋界を代表する強者に次々と勝利し、タイトル獲得の最年少記録を数々更新してきた。都内の将棋教室ではオープン当初から習いに来る子どもが7倍に増えたそう。教室では将棋を通じて考える力を身につけてほしいとのこと。

2023年10月12日放送 19:00 - 19:30 NHK総合
NHKニュース7(ニュース)
藤井聡太八冠が史上初の八大タイトル独占を達成。地元である愛知・瀬戸市ではお祝いムードに包まれている。きのうの対局について専門家は「勝ちたい」という思いの強さが奇跡の大逆転を呼び込んでいると話す。終盤、互いに時間を使い切り1分将棋となる中でAIの評価値は藤井八冠が圧倒的に不利な状況となったが、永瀬九段の読みの誤りでAIの評価は一気に藤井八冠の有利に傾いた。藤井[…続きを読む]

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