熊本県には世界的半導体メーカーとして知られる台湾・TSMCの1兆円規模の工場が建設されるが、これを受けて県内の大津町は地価が32.4%上昇している。熊本県内での経済波及効果は10年で4兆3000億円に上ると見られ、菊陽町には新築マンションが多数建設されている。菊陽町の地価はここ数年で約4倍に跳ね上がり、熊本市を超える物となっているという。ラーメンの天外天も熊本市内から菊陽町に本店を移動するなどし、TSMC工場の清掃アルバイトは交通費別途支給で時給が1400円と熊本市の時給1000円程度を大きく上回っている。その一方で地元に密着した八百屋のフレッシュパークは23年続いた店を先月限りで閉める決断をしている。TSMCに沸く菊陽町周辺だが、地元に愛された店が地価高騰の中で閉鎖する影の姿も見られるのだという。