相模原市では7年前、市内の知的障害者施設、津久井やまゆり園で入所者19人が殺害される事件が起き、死刑判決を受けた元職員は、裁判で障害者に対する差別的な発言を繰り返した。こうしたことから、市が障害に加え、人種・民族・国籍を理由にしたヘイトスピーチを禁止し、確認された場合は公表などを行う条例案をまとめたことが、関係者への取材で分かった。障害を理由にしたヘイトスピーチについてはその概要を、人種・民族・国籍を理由にしたものについては、勧告・命令を経て、改善されなければ氏名などを公表するとしている。人種や民族などを理由にしたヘイトスピーチについては、公表を盛り込んだ条例が各地で施行されているが、市によると、障害を理由にしたヘイトスピーチを公表するのは、全国で初めてだという。市はパブリックコメントを行った上で、来年3月の市議会に条例案を提出し、4月の施行を目指すことにしている。