和歌山・田辺市の石神地区では江戸時代から梅栽培を行っていて、寒暖差が大きく、水はけのよい急斜面は梅づくりに適している。農薬の使用を控えていることから、畑には様々な生き物が住み着いている。畑の背後には森が広がり、ウバメガシの木々が大地に根を張ることで、土砂崩れなどを防ぐ。野鳥たちにとっては貴重な隠れ家にもなる。7月、農家は自然に落ちた実を収穫し、梅酒や梅干しになって全国へ出荷されるという。農家の石神忠夫さんにとって2月は休息のタイミングで、梅花を鑑賞していた。また、越冬した野鳥にとって花の蜜はごちそうとなる。