先週末、市場が注目した日米の中央銀行トップの発言について。まずは日銀の植田総裁。先週金曜日、国会の閉会中審査に出席して「経済物価の見通しが実現する確度が高まることが確認できれば金融緩和の度合いを調整するという基本的な姿勢に変わりはない」と述べた。金融緩和を調整するというのは利上げのこと。経済や物価の状況を見極めて利上げを決める姿勢は変わらないということを強調した。一方、米国のFRBのパウエル議長は「金融政策を調整する時が来た」と述べて来月の会合で利下げに踏み切る考えを示した。これを受けた23日のニューヨーク市場の反応。株価は値上がりして円相場は1ドル144円台へと2円余り円高へ反応した。専門家の野村証券・神谷和男ストラテジストは「東京市場は米国の株高というプラス材料と円高の進行という懸念材料がきっ抗する展開になりそうだ」と話していた。