福井市で寿司店を営む堀江富夫さん75歳は45年前に開業し、今年1月持病の糖尿病に過労が重なり3ヶ月入院し、1日おきの人工透析が欠かせなくなった。後継者がおらず店がたたむことも考えたが、金融機関に相談すると事業者の情報を全国に公開しオンラインで後継者を募る会議を開く提案がされた。経営不安などを招くおそれから企業の売却の交渉は非公表で行われるが、店の名前や事業内容を公開し速やかな事業承継につなげようという狙いである。堀江さんは提案を受け入れた。会議当日、経営者や企業の担当者など70人余にオンラインで説明を行い、詳しく説明を聞きたいという人が現れ、具体的な交渉に向け近く会うことも約束した。オンライン会議は日本政策金融公庫が去年から試験的に始めたもので、これまで30社余が参加しすでに事業承継が決まったケースもある。