針山地獄として知られる剱岳。その様子は立山曼荼羅にも描かれている。阿弥陀如来や菩薩が描かれた極楽浄土は立山、対照的に地獄の針山として描かれているのが剱岳。明治時代になって剱岳の山頂で修験者が持つ錫杖と鉄剣が発見された。平安時代に奉納されたものと推定されている。神が降り立つ神聖な場所だった剱岳、それがゆえに人が近づいてはならない地獄とされてきた。