SNSで話題になっている道路標識がある。おばあちゃんが道路を渡る様子を表した標識なのだが、国土交通省が公開している道路標識一覧の中にはそれがなかった。誰が、いつ、何のために設置したのか真相を探るべく、番組は富山県高岡市を訪れた。立山連峰を臨む雨晴海岸でも有名なこの町に、なぞの“おばあちゃん標識”があるという。高岡市の南部にあるとの情報を得て、その標識を発見。標識の周辺に暮らす人に聞き込みをしたところ、標識の目の前に住む人が平成5年(1993年)に撮影された航空写真を見せてくれた。この写真に標識は見当たらなかったため、標識は1993年以降に設置されたとみられる。標識の目の前に住む人が「ウワサではそこ、老人ホームだった。そこ(老人ホーム)が設置したのかな」と話したため、標識から約100メートルの場所にある特別養護老人ホーム「志貴野長生寮」を訪ね、話を聞いた。林介護・看護課長は「こちらで設置したわけではない。全くわからない」と話した。高岡市で道路標識を製作する北陸道路標識で話を聞いた。西澤貴昭社長は「おばあちゃんのやつは警戒標識(黄色い標識)。道路管理者がたぶん立てられた。市道なので(道路管理者は)高岡市役所になるんじゃないかな」と話した。取材班は高岡市役所を訪れ、高岡市土木維持課・中澤俊一課長に話を聞いたところ、中澤さんは「我々は認識しておりませんでした。正式な警戒標識ではない。法にのっとっていない標識を(高岡市が)立てたとは非常に考えにくい」と話した。再び取材を続けると、15年ほど前まで標識の近くに住んでいたという林哲朗(きさらぎ法務事務所)さんから驚きの証言が得られた。以前は現在、標識がある場所から数十メートル離れた場所にあったという。林さんは「ある日突然、学校から帰ったらあの看板があった。私が小学校2年生だったという記憶が強い。昭和55年(1980年)。人身事故があったんですよ。その当時、長生寮(老人ホーム)の前で(事故が)起こった。被害を出さないためにというのじゃないか」と話した。高岡市は今後、誰が設置したのかなどを調査したうえで地元の声を聞きながら対応していくという。
