2013年、縦横2倍に伸びる生地の開発が始まった。山田は溶ける糸に着目した。薬剤に溶ける糸と解けない糸の2種類で生地を編み部分的に溶かして透かし模様をつけるという。これをオパール加工という。さっそく設計を考え施策をはじめた。しかし一回りしか伸びなかった。月に一度の試作チェックで毎回、厳しい意見が飛んできた。ある日、定年退職した上司の竹村吉崇が訪ねてきて「新しいことできていいな」と言われた。山田はサンプル室にもう一度行き、生地を片っ端からめくっていった。そしてあるサンプルに目が止まった。メッシュ生地をみてハッとした。生地を伸ばすのではなく縮めればよいのでは?と思いつき、再び試作をはじめた。
2014年2月、山田はついに求める編み方にたどり着いた。糸を溶かして引っ張るとメッシュへと変形し伸びで行く。目指していた縦横2倍を達成した。しかし、このまま心臓に縫い付けると血が漏れることが分かった。
2014年2月、山田はついに求める編み方にたどり着いた。糸を溶かして引っ張るとメッシュへと変形し伸びで行く。目指していた縦横2倍を達成した。しかし、このまま心臓に縫い付けると血が漏れることが分かった。