今年のフランス・カンヌ国際映画祭で柳楽優弥以来、史上2人目となる主演映画「PERFECT DAYS」で19年ぶり最優秀男優賞を受賞した役所広司さん(67)。パルムドール受賞歴もあるドイツのヴィム・ヴェンダース監督とともにインタビュー。心境について役所さんは「監督のおかげです。みんなを代表してもらった大切な賞」などと述べた。ヴィム・ヴェンダース監督は「いい映画ができたのは役所さんのおかげ」などと述べた。映画の主人公は無口なトイレ清掃員・平山。朝起きて歯を磨き、趣味の植物に水をあげると仕事場へ。1日のしめには銭湯で疲れを癒やし仲間と一杯。無口な男の日々のルーティンから些細な幸せが描かれる。日本のトイレ清掃員を主人公にした理由についてヴェンダース監督は「ヨーロッパは日本よりもトイレ清掃員への敬意がない。社会的にも身分の低い職業だと思われている。私は日本のトイレが大好き。洗浄機付きトイレのある国に戻ってこられてうれしい。誇りを持って掃除している姿は気高く感じた。」などと述べた。役所さんは「テストがなくて本番だけを撮る。監督はNGとは言わない。初めての経験。リハーサル、撮り直しもなし。さらに監督とカメラマンと僕と3人でやっていた、カメラもどう振るかわからなかった。僕が自由にやることをちゃんとカメラが追ってくれた」などと述べた。撮影規模も最小限。決まり事の少ない自然な演技で最優秀男優賞に輝いた。役所さんは「毎日楽しかった。映画って自由じゃなきゃいいものできないんだなと思いました」などと述べた。