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「羽生市立郷土資料館」 のテレビ露出情報

埼玉県羽生市にある1軒のアイス店。創業は昭和26年で、看板メニューは73年変わらぬ味の牛乳アイス。さっぱりとした優しい口どけ。そしてシャリシャリとした独特の食感とともに濃厚な牛乳の風味が広がる。もともとは牛乳販売店だったこのお店、余った牛乳で作ったアイスが評判になった。夏前後の時期しか開かないことから幻の店とも呼ばれ地元で愛され続けてきた。3代目の店主、別井勝はアイスの命とも言える原液作りはすべて手作業で行っている。使うのは牛乳と砂糖のみ。別井が口にした先代の店主、2代目の長谷川節子は明るく気さくで名物おばあちゃんとして親しまれていた。別井はもともと市内で別の牛乳販売店を営みこの店と直接、関わりはなかった。ところがコロナ禍の2020年5月。いつまでたっても店が開かないことを心配して思い切って長谷川のもとを訪れたところ、告げられたのはアイス店の廃業だった。アイス作りの経験がない自分にふるさとの味が守れるのか。半年以上、悩んだが申し出を受けることにした。それからは連日、長谷川のもとに通ってアイス作りを学び試行錯誤を重ねた。長谷川からも太鼓判を押してもらい3代目店主としてデビュー。その日のことは今でも忘れられないという。長谷川は去年、84歳で亡くなったがその直前までお気に入りの席に座って過ごしていた。長谷川が大切にしていた地域の人たちとの何気ない会話。ふるさとの味はこうした中で育まれ、何世代にもわたって笑顔をつないできた。別井もその思いを胸にこれからも店に立ち続ける。先代の長谷川までは夏前後にしか開かない幻の店ということだったが別井はアイス店を持続可能なものにするために1年を通して営業している。先代からは「自分の好きなようにやりなさい」と何度も言われていたそうで牛乳アイスのほかにもお客さんからのリクエストに応えて新しいメニューを作るなどして挑戦を続けているという。

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