韓国では北朝鮮から逃れてきた人たちのための記念日「脱北者の日」が今年制定され、14日に初めてその日を迎える。高野洋解説委員が「韓国に逃れた脱北者は今年3月の時点で3万4000人余り。経済状況や食料事情の悪化などの理由で北朝鮮を命がけで脱出し、中国や東南アジアで長期間過ごした後、韓国入りするケースが大半。自由な暮らしを手に入れる一方、資本主義社会に適応しづらい、経済的に自立が難しいといった課題に直面している。国会議員からユーチューバーまで脱北者はいろんな分野に進出しつつある。韓国政府が去年国民1000人を対象に行った調査で、脱北者との接点があると答えた人は全体の2割だった。一方で閉ざされた北朝鮮の実情を知る貴重な存在。韓国統一省は先月、脱北者の証言をもとに人権報告書を公表した。北朝鮮は脱北者を裏切り者だとして、言動に神経をとがらせている。金総書記はスイスに留学して西側の空気に触れた経験があるからこそ、警戒感が強いのかもしれない。脱北者の日に強く反応を示す可能性もある」とスタジオで述べた。