ふるさと納税に関して智田裕一氏が解説。トラストバンクによると、今年の7月から9月の中旬にかけて全国の自治体に寄せられた寄付の数は去年の1.7倍に上っている。オホーツク産のホタテなど返礼品を巡る寄付が急増しており、この他にも生活必需品を返礼品で求める動きも広がっている。この駆け込み寄付が起きている理由はふるさと納税のルールがあと5日で変わる為。ふるさと納税では返礼品の調達費を含めた経費を寄付額の5割までにするルールがあるが、来月からはこれまでに含まれていなかった手数料や事務経費も含めて5割以内に収める必要がある。この為、同じ返礼品について寄付額の引き上げを決める自治体が相次ぎ、この他にも返礼品の量を減らす対応を取る自治体が増える可能性が指摘されている。
北海道枝幸町の返礼品は来月からオホーツク海産の貝柱も含め2000円値上げされる。原材料が他の地域の物でもこれまでは加工をその地域で行えば地場産として認められていたが、来月以降は熟成肉や精米の返礼品は原材料が地場産のものに限定される。大阪泉佐野市の返礼品、黒毛和牛の切り落としは産地が九州な為、9月30日に受付終了となる。駆け込み寄付の注意点として、今から寄付をしても正確な年収から上限額を計算出来るのは年末になる可能性があり、冬のボーナスが減ってしまった場合は上限額も変わってしまう為、ボーナスが減る前の上限額を寄付していたとしても差額は税金から差し引くことができなくなる。また、医療費を払ったり住宅ローンを組むと控除などの税金が軽くなる仕組みがあるが、ふるさと納税を合わせて行う場合に税金から差し引かれる額が減る場合もあるので注意が必要。