三井住友銀行の西岡純子さんに話を聞く。西岡さんは「本日発表された10月の生産者物価指数は前月比0.5%と大幅なマイナス。小売売上高も0.1%減少。市場ではすでに現状の政策金利がすでに天井にあるという理解が浸透した。10月の消費者物価指数はコア指数の伸びが鈍化。モノの価格が0近傍まで低下しているのに対しサービス価格はまだ落ち着きを取り戻せていない。ひとまずFRBが引き締め政策を長く維持することでインフレ対応にコミットする素地を整った。2023年は家計部門の余剰貯蓄が様々なショックを吸収した。来年は余剰貯蓄は底をつく、これまでの引き締め政策の影響が現れることが考えられる。無傷ではいられない。小幅なマイナス成長も覚悟する必要がある。弱めの経済指標を受けても金利が下がり、株価が上昇する構図が明らかなことには注目。こうした投資家のリスク許容度が来年も維持されるなら、来年のアメリカ経済は小幅な調整にとどまるのでは」などと述べた。