今回の風景の主役は、山形・酒田市にある酒田港の元東埠頭 上屋。江戸時代、貨物船・北前船が運ぶ荷物や、最上川を下ってきた大豆などを保管する場所だった。昭和45年（1975年）に東埠頭上屋の倉庫が建築されたが、貨物の輸送が船から鉄道に変わり長らく使われずに。そして2022年9月、地元企業によって地産地消のフードコート「SAKATANTO」として生まれ変わった。殺風景な倉庫には、酒田の杉を使った温かみのある手づくりのテーブルや棚、ベンチを設置。庄内米や地鶏、海鮮やラーメンなど地産地消にこだわった店6軒が入っている。1609年から毎年5月に行われる酒田まつりの山車が展示され、初めて通年見られるようになった。酒田の人たちにとって大切な味と伝統を守る場所になった。