北アフリカのモロッコ・マラケシュで、G20財務大臣会合が開催された。G20の中で複数の国がイスラエルとハマスの衝突について懸念を表明したが議論の形にはならず、共同声明には盛り込まれなかったという。G7では急遽共同声明に文言が盛り込まれたが、一転してG20では盛り込まれなかった形だ。動向筋はこの背景について、元々のアジェンダに入っていなかったとする一方で、議論しても収束が難しいアジェンダだったと明かした。一方で成果も上がっている。G20はこれまでロシアや中国など多くの国が参加していて、大臣会合として6回連続で共同声明を見送るなど、ウクライナについての文言の調整が難航していたが、今回はロシアの名指しは避けたが「世界中の戦争及び紛争による甚大な人的被害と悪影響を深い懸念」との文言で採択した。各国の思惑が複雑に絡まる中でウクライナについても折り合いをつけ、合意することを優先させた共同声明となった。