沼田まつりで家についていい人を探す。声をかけたのは酔っ払っているというお兄さん。交渉をするとOKしてくれた。家は車で10分くらいの場所にあり車で待っていた子どもにも説明した。自宅に到着。
鈴木さんの自宅に到着。自宅は築48年の2LDKロフト付きの持ち家で、中古受託を自分でリノベしたという。奥様は7年前に心不全で亡くなったという。娘たちの髪の毛をほどいたりしており、鈴木さんは男親だからと負い目に感じないようにできるようにしているという。部屋の自慢は薪ストーブであるやおもちゃ箱は鈴木さん自作だという。子供部屋は二間続きの和室を天井を縫いてロフトにしたなど説明し子どもたちは就寝。鈴木さんは洋服を作るのも趣味でミシンで手提げ袋を作ったりしている。キッチンは綺麗に収納されており冷蔵庫には切り干し大根など作り置きされていた。妻が生きていた頃はまだリフォーム途中で妻とはキッチンの幅で揉めた食洗機は妻の要望で取り付けて使用していたが亡くなってからは使用していないという。部屋には電子ピアノがあり、バイエルもたくさんあった。
奥様とは大学で出会い。妻は2歳年上で石川出身で鈴木さんが一目惚れをしたという。最初は沼田市のアパートを借りて暮らし、一軒家をリフォームをしていたという。妻は具合が悪いと言っていたが鈴木さんは出張で動けないため救急車を呼び自分で救急車に乗り込んでいてその1時間後に心肺停止し心不全で亡くなった。病理解剖も行ったが現代医療では要因はつかめなかったという。次女は1歳1か月で突然おっぱいが泣くなり泣いて、長女も寂しいと泣いていて今思えばよく乗り越えられたなと思ったという。また妻が亡くなってから次女が一切笑わなくなってしまったという。妻とはバカほど仲良く、自身も乗り越えられたと言われれば乗り越えてはいないと思うと話した。それでも実家に預けるという考えはなく負けてたまるかみたいな部分もあったなど話した。妻にもう一度言葉をもらえるなら「おかえり」と言ってもらえるだけで十分など話す。冷蔵庫には娘たちからの手紙がありそれが支えになったという。
取材から5年8ヵ月後鈴木さん宅を再訪。次女のりこさんは12歳、長女のさよさんは15歳で明日で16歳になり高校生になるという。さよさんは自分で決めた学校に進みより一段大人になったと感じると鈴木さんは話す。家には新たな家族としてうさぎが仲間入りしていた。家族仲は変わらず良好でやりたいことをやってくれるなど話した。鈴木さんは最短で後3年で長女が出ていく可能性があるとカウントダウンが始まったという楽しみはあるなど話した。そんな鈴木さんに1か月前に娘たちからハンカチをプレゼントしてもらい成長を感じたという。鈴木さんの家を再訪したら少し恥ずかしがりな娘たちの6年分の成長と父親への感謝が聞けた。