韓国でEV(電気自動車)の火災が相次いだ。韓国・仁川のマンションでは、地下駐車場に止まっていたEVから出火。8時間以上燃え、韓国メディアによると車87台が全焼した他、500世帯近くで1週間近く停電や断水が続くなど、大きな被害が出た。さらに5日後には別の立体駐車場でEVから出火。相次ぐ火災で韓国社会にEVへの不安が広がった。韓国・ソウル市内にあるマンションの地下駐車場の入り口には「外部の電気自動車出入り禁止」と書かれている。EVを地下駐車場にとめないよう求める住宅や商業施設などが増加。出火してもすぐ消火できるように地上に止めるよう指示している。中古車市場に一時EVが大量に売り出され、在庫が一気に増えた。一連の火災は、車のバッテリーを最大容量を超えて充電する「過充電」が原因だと指摘されている。日本では既に8年前から対策がとられているが、韓国政府も対策に乗り出した。過充電防止装置が付いた新たな充電器をことし2万台、来年は7.1万台増設すると発表。防止装置がない旧型の交換を加速させる方針。EV普及に力を入れる韓国。市民の不安を払拭するための試行錯誤が続く。