名探偵コナン メインテーマのサックスを演奏しているのは、平原綾香の父親・平原まことさん。今年歌手生活23年。19歳でデビューし「Jupiter」がミリオンヒット。父のまことさんは超一流のサックス奏者。名探偵コナンのメインテーマや、ルパン三世のテーマ曲も担当。綾香さんの子守唄はまことさんのサックスだった影響もあり、綾香さんもサックスはお手の物。力強さと優しさを併せ持つ歌声は父の影響だという。おおらかで豪快なお父さん。かつて親子に密着した番組では、「父に腕相撲で勝たないと結婚させてもらえない」などと話していた。綾香さんとまことさんには1年に1度楽しみにしている時間が、「平原さんちのコンサート」。2人にとって一緒に上がるステージは宝物の様な時間だった。そんな親子の関係を描いた歌がある。それが、玉置浩二が綾香さんのために作詞作曲した「マスカット」。まことさんがもともと安全地帯のサポートメンバーだったことから、家族ぐるみの付き合いがあり親子の愛を歌にした。もう一曲、綾香さんの思い出の歌が玉置浩二の「田園」。綾香さんにとって「田園」は、玉置浩二の曲で初めてまことさんと演奏した大切な曲。しかし2020年、突如まことさんの体に異変が。まことさんを襲ったのは胃がん。すぐに緊急入院した。以前のようには動けない体と向き合うことになった。歩けるまで回復しサックスも吹けるようになったという。コロナ禍でのオンラインライブで、まことさんは「あのレコーディングの時、僕の人生の中でやっと何かをつかんだ気がした。でも病気でダメになっちゃった」と言ったという。2021年11月26日、平原まことさんは静かに天国へと旅立った。まことさんが「僕はもっと上手くなりたい」と言ったのが、綾香さんはすごく切なくて聞いててつらかったが、父の代わりにもっと音楽に真摯に向き合っていかなきゃいけないと思ったという。父が旅立った日も舞台の稽古へ。そして2日後にはステージへ立ち歌い続けた。その背中を支えていたのは、父からもらった人生の道しるべとなった言葉。「この世界に音楽がなくなったらどんなにつまらないだろう。人々は音に込められたメッセージを耳で聴き肌で感じ心に響く。そして見えないものの大切さを音楽から感じる。魂を込めて音を奏でるものだけが見える音楽の神様に私も早く出会いたいと思う」。
