おととい札幌ドーム。日本が誇る天才のラストゲームに3万人を超えるサポーターが詰めかけた。44歳小野伸二。出場時間は22分だったが、ワンタッチで決定機を作り出すなど、そのテクニックは健在。古巣浦和レッズの選手も含め全員が花道を作り、小野はピッチに別れを告げた。試合後、内田さんが話を伺った。小野さんはシーズンが終わったという感じで、自分のプロ生活が終わったという感じはないという。高校卒業時、Jリーグ13クラブが獲得に動き、鳴り物入りで浦和に入団。開幕からスタメンの座をつかみ1年目で新人王・ベストイレブンに輝く。その年、フランスワールドカップに日本代表史上最年少の18歳で出場。2001年21歳でフェイエノールトに移籍すると、日本人として初めてヨーロッパのタイトルを獲得。その華麗なテクニックは目の越えたオランダのサッカーファンも魅了した。フェイエノールト時代の思い出はループシュートだという。内田さんは鹿島戦でもやられてると話した。「天才」と言われることについては、「よくわからない」と答えた。相手の厳しいディフェンスにあい、ケガとは常に隣り合わせ。中でも1999年のシドニー五輪予選。相手の悪質なタックルで左ひざ靭帯断裂で長期離脱。19歳にしてサッカー人生に影響を及ぼす重傷を負った。小野さんは「あの怪我がなかったらと言われるのがつらい。人生であの怪我がなくても自分の立ち位置は変わってないと思ってるタイプなので、どの状況もどの時代も楽しんで生きている」と話した。内田さんが記憶に残るプレーはパラグアイ戦の柳沢への2アシスト。受け手にピタリと合わせる気の利いたラストパス。小野さんが記憶に残るプレーは18歳で出場したフランスW杯で、今思えばすごいことをしたと思ってるそう。大迫選手にとって小野伸二さんは「今シーズン前には得点王とれよと言葉をかけてもらったので、感謝してます」と話した。