宮城知事選挙投開票日前日の仙台市内に参政党の神谷宗幣代表が。7月の参院選で大躍進した参政党が前自民党参議院議員の新人候補・和田政宗氏を応援、あと一歩のところまで肉迫した。一方自民会派などの支援を受け盤石とみられながらも苦戦を強いられた村井嘉浩知事。5期20年の実績を持つ村井嘉浩知事と前自民党参院議員の和田政宗氏が激しく争った今回の宮城知事選挙。この日は神谷代表が和田政宗氏の応援にかけつけ沿道は集まった人で埋め尽くされた。日本人ファーストを掲げる参政党に反対の意思を示すプラカードを掲げる人もいるなど参院選を彷彿とさせる光景が広がっていた。仙台市は和田氏が村井氏を約3万6000票上回ったエリア。選挙ドットコムの鈴木邦和編集長は、若い世代に和田氏は圧倒的に支持があってネット上の情報をたくさん見た上で和田氏に多くの人が投票したと話した。村井嘉浩知事は、若い人はSNSだけを見るという方が多いので参政党のネット攻撃に感化されたことが大きいのではと語った。神谷代表は、ネットで広報したので若い人たちの票を集めたのは事実、追い詰められたのがデマのせいだという言い訳にしか聞こえない、デマは良くないが過度な表現や事実に基づかない表現は我々サイドも受けていると話した。村井知事と神谷代表の因縁は今年7月の参議院選挙まで遡る。宮城県が運営する水道事業を神谷代表が外資系に売ったと批判、これに対し村井知事は水道事業の所有権と最終的責任は県にあり誤解を招く極めて不適切な内容だと県が講義する事態に。今回の県知事選挙期間中にSNSで拡散された画像には根拠がなくミスリードで不正確な記載があった。また県が検討したものの白紙撤回した土葬可能な墓地整備についてデマや誹謗中傷が相次ぎ村井知事が説明する動画を公開するなど対応を迫られた。宮城県知事選挙に関するYouTubeの動画は村井知事が29本・総再生回数約59万回、対して和田政宗氏は371本・総再生回数は約1256万回となっている。当選後初の定例会見で村井嘉浩知事はファクトチェック機関の設置を幹部らに指示したと明らかにした。こうした考えについて神谷代表は、規制ではなく政治家自身が説明することが重要だと話した。選挙ドットコムの鈴木邦和編集長は、ネット上のデマは公職選挙法では違反だが野放しになっているのが現状、YouTubeは基本的に通報すれば非公開にするという対応は取るので候補者がデマに対応できる体制・人員を割くのが大事だと指摘した。
