千葉・柏市の男の子は表皮水疱症という、国が指定する10万人に1人の難病と闘っている。小さな刺激で体に水泡ができて、皮膚がはがれやすくなる先天性の病気で、根本的な治療法は見つかっていない。さらに、水疱は口の中にもできる。傷を回復するために十分な栄養が必要だが、食事には苦痛が伴う。医師・中村恒星さんは給料をつぎ込む形で起業し、彼らでも食べられるチョコレート「andew(タブレット)」を開発した。コンセプトは「世界一やさしいチョコ」。油分の多いアーモンドを活用し、溶ける温度を一般的なチョコより、2度低くできた。これで表皮水泡症の患者でも痛みを伴わずに、食べられるようになる。また、抹茶や昆布など、8種類の原材料を取り入れ、板チョコ2枚で1食分の栄養がとれる完全栄養食を実現。表皮水泡症の患者の、噛めない課題と、栄養が必要という課題を同時に解決した。一般消費者にも完全栄養食のチョコのニーズがあるはずと、中村さんが百貨店に営業へ。
URL: https://andew.co.jp/