- 出演者
- 山本隆弥 中谷しのぶ 足立夏保 澤麻美
大阪・夢洲から中継。1年後、大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲で大阪関西万博が開幕する。現在は建設が行われている。今日はその展望と課題を伝える。
オープニング映像。
オープニングトーク。大阪・関西万博の特設スタジオから生放送。元ラグビー日本代表の福岡堅樹さんは現在医師を目指して順天堂大学医学部に通っている。福岡さんは「緊張しているが全力で頑張ります」などと話した。コメンテーターは小西美穂さんと鈴木福さん。鈴木さんは「木のぬくもりを感じて素敵ですね」などと話した。
1970年、日本で初めて開催された「大阪万博〜人類の進歩と調和〜」。海外旅行が今より贅沢だった時代、世界各国の文化や技術が集まったこのイベントは、人々を熱狂させた。ちょうど1年後にお披露目される未来社会の姿とは。
世界各地から次世代の技術が集結する大阪関西万博の開幕まで1年。吉村知事は「9年前から携わってますので楽しみにしています」などと語った。
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- 2025年日本国際博覧会夢洲大屋根大阪府
大阪関西万博の開幕まで1年。大阪関西万博のシンボルともいわれる大屋根リングについて、素材にこだわる建築家の思いを取材。工事開始から1年、約8割が完成した大阪関西万博のシンボル「大屋根リング」。デザインしたのは世界的建築家・藤本壮介さん。着想を得たのは、京都・清水寺の舞台。デザインしたのは1周約2キロ、高さ20メートルにもなる世界最大級の木造建築物だった。ただ、前例のない挑戦で、現場ではさまざまな課題に直面した。去年、本格稼働したばかりの福島県浪江町にある工場が、木材の大量生産を可能に。場所によって硬さの異なる3種類の金物を独自に開発して実験を繰り返し、組み立てた際の強度の確保に成功。地震大国、日本でも安心して世界中の人たちを迎えることが可能になった。世界ではヨーロッパを中心に、高層や大規模な木造建築物の建設が相次いでいる。背景にあるのは「SDGs」。フランス・パリでは木造の集合住宅も増え、パリ五輪では選手村の8割と一部の競技会場などが木造になる。藤本さんは持続可能な社会の実現へ、万博で大屋根リングを見てもらうことで未来への大きな転換点となると信じているという。
大屋根リングの屋上から中継。大屋根リング屋上は来場者が散歩できる回廊となっている。1周は約2km。工事は既に8割ほど終えたということ。内側では各パビリオンが建設中。会場からは明石海峡大橋や淡路島が挑める。柱は強度のある「欧州赤松」が、床にはヒノキが使用されているという。続いて会場上空からの中継。大屋根リングはほぼできていて、これにより会場が立体的に見えるということ。屋根の上には草花が植えられる予定。
去年11月、万博を巡り物議を醸したのは、会場建設費。当初の予定は1250億円だったが、資材価格や人件費の高騰で増額。当初の約2倍、最大2350億円となる見通しに。国と大阪府・大阪市、経済界で3分の1ずつ負担するが、国や自治体の負担は国の税金。さらに問題となっているのが、建設スケジュールの遅れだ。頭を悩ませているのが海外パビリオン。160を超える参加国のうち、自前で建設する予定の国は約50か国。建設業者が決定した国は、いまだ7割ほどで、着工の見通しすら立っていない国も多い。万博への機運盛り上がりも課題。来場者の想定は約3000万人で前回開催されたドバイ万博の来場者数の約1.2倍。前売り券の販売目標は1400万枚だが、販売開始から4か月で約130万枚にとどまっている。
万博開幕までの課題について。先月会場でガスの引火事故があった。その件について吉村知事は「原因は調査しているが、火が生じる工事のエリアについては今は一時ストップしている状態。工事の安全を最優先に進めている」などと延べた。また、自国で建設を賄うタイプAの事業者が決まっていないところも3割ほどある。吉村知事は「自国で難しいというところには別のタイプの受け皿も用意している。開幕には問題なく間に合うと思っている」などと延べた。費用について、平田氏は「費用がどういう内訳なのかはブラックボックスの状態。不透明なところが風当たりの部分に繋がっていたのではないか」と指摘。これに対し吉村知事は「税が投入されていることから透明性が大切。万博の協会の中に財務最高責任者を新たに設置し、第三者の専門家が監視する体制も整えたため、三度目の増額はないように管理をする。コストもかかるが3兆円の経済効果があるため、良い所を引き出しコストは管理していく」などと答えた。
万博開幕までの課題について。小西氏は「万博の機運が低迷している要因の1つは納税者としての納得感が得られていないのに協会が真摯に回答してこなかったことも1つだと思っている。第三者の委員会で監視して説明していく姿勢を見せて欲しい」などと話した。アンケートを行ったところ、全国・大阪府共に来場意向度が低下している。吉村知事はこれについて「どういった万博が行われるのか、中身についてもこれから説明していく。世界の課題を解決するために160カ国が集まり、最新技術を持ち寄る、大きな意味での意義を積極的に発信して機運を盛り上げていきたい。この1年が勝負になると思う」などと話した。大屋根リングの今後については「最終的には大阪府市でどうするか絵姿を示す。一部でもこの場所でこういった形が残ってレガシーとなった方が良いのではないかと思っている」などとした。
“いのち輝く未来社会のデザイン”をテーマとする万博が何を見せてくれるのか、8つあるシグネチャーパビリオンのひとつ「クラゲ館」に密着。春を呼び、その年の豊作を祈願する青森・八戸市の祭り「えんぶり」に囃子方として参加していた、クラゲ館のプロデューサー・中島さち子さん。祭りは人々にミライを考えさせる。中島さんはクラゲ館を祭りの会場にしたいという。コンセプトは「いのちを高める」。高校時代、数学に没頭し、1996年、国際数学オリンピックで日本人女性初の金メダルを獲得。東京大学で数学を学ぶ一方、音楽の道へ。現在はジャズピアニストとして活動する傍ら、内閣府の理工系女子応援大使を務め、科学から芸術、数学まで、分野を横断するSTEAM教育を推進している。いのちの未来、揺らぎのある遊び、クラゲだとなり「いのちの遊び場クラゲ館」と名付けることに。外観はクラゲ。周辺では大阪の雑草をあえて育てる。2階には創造の木がそびえ、その下でワークショップなどが開催される。1階ではぐるりと取り囲むスクリーンで世界中の祭りを体感。現在のクラゲ館は建設の真っ最中。クラゲ館を設計したのは小堀哲夫さん。2017年日本建築学会賞&JIA日本建築大賞をダブル受賞。環境にも配慮。鉄筋やコンクリートの使用は最小限に抑え、木材などは再利用する。分解出来る建物。形を変え、成長していくクラゲをイメージしたという。高級機械式時計で知られるフランクミュラーとコラボした、月をモチーフにした作品は、クラゲ館の美術を担当する長坂真護さんが制作した。長坂さんは経営していた会社が倒産、各国の路上で絵を売っていた。ガーナのスラム街で先進国が捨てた電子機器を燃やし金属を取り出している人たちと出会った。大量のガスを吸い30代で死ぬと言われていた。いまその廃棄物からアートを生み出している。クラゲ館の作品にもペットボトルなどの廃棄物を利用。中島さんは大阪・柏原市の大和川石川クリーン作戦で音楽を鳴らしながら参加した。
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- 2025年日本国際博覧会MINI KURAGE BANDいのちの遊び場 クラゲ館えんぶりべにやアルゼンチンウマウアカカーニバルガーナクラゲパロツェチュフランクミュラーブータン光八戸市(青森)内閣府夢洲大和川大阪府立桜和高等学校日本建築大賞日本建築学会賞東京大学柏原市(大阪)牛石川第37回 国際数学オリンピック
どんな万博を作りたい?の問いに小堀さんは「万博を通して一瞬共鳴して同じことを考えてみようと」、長坂さんは「命の質量は全員同じ。そこを2025年の万博を機会に1の魂に対する尊厳を80億人分やっていかなきゃいけない」、中島さんは「一つひとつのいのちが開花するような時代を創れたらいいな」などと話した。クラゲ館のこれからを決める会議の始まりはやはり音楽だった。
大阪市此花区夢洲・大阪関西万博会場・クラゲ館から中継。建物には白い膜が貼られていて、全体に貼られるとクラゲの傘のようになるとのこと。パビリオンのプロデューサーは揺らぎのある遊びを楽しんで欲しいなどとしている。今回の万博のテーマは「いのち」で、鈴木福は「未来をどう描いていけたらいいか考える時間はそんなに持てない。命を繋いでいくということに期待が持てる万博になれば。」などとコメントした。
空飛ぶクルマに取材班が初搭乗。
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- 2025年日本国際博覧会中国
大阪市内のヘリポートで空飛ぶクルマ見学会。開発したのはドイツ・ヴォロコプター。大阪関西万博では遊覧飛行などを想定、日本航空と共同で運航を目指す。ほか3つの事業者が運航事業者に選ばれている。民間用ドローンのシェア世界の7割を占めている中国。広東省を拠点とする「イーハン」は商用運航に必要な型式証明を世界で初めて取得した。自動運転のためパイロットは不要。イーハンと地元政府系企業と共同で中国初の空飛ぶクルマのサービス拠点を設置運営。1台約5000万円。世界で約230台販売。今後運行事業者が増えれば離着陸場に管制センターも整備する方針。大阪メトロはスカイドライブの離着陸場を整備する事業者に選定。年内の完成を目指す。大阪府が主催して離着陸場の整備に関するセミナーが行われた。
万博での空飛ぶクルマの運用について、離着陸場の候補地として大阪城近くが挙げられているが、万博会場までは住宅地を通らなければならないため安全性への懸念があるとの指摘について吉村知事は「最初は会場で行った方がいい。ただ空飛ぶクルマが移動革命になることは間違いない。」などとコメント。万博について吉村知事は「160カ国が新しい技術で作る未来社会の展示を楽しみにしている。」などとコメントした。延期、中止については考えていないなどとした。
きのう米国議会で岸田文雄総理大臣が演説。日本、米国は共同声明で自衛隊と米軍の指揮、統制機能の強化、ミサイルの共同開発で協議体を作るとした。また共同訓練の強化で合意、中国を牽制。日朝首脳会談の実現を目指す考えで米国・バイデン大統領からは歓迎の意向が示された
岸田総理にインタビュー。9年ぶりとなる国賓待遇での訪米については「歓迎式典など対応や時間の使い方が違った。」などとコメント。大統領専用車「ビースト」に同乗したことについては「プライベートな話を含め講師行事など幅広く会話が弾んだ。」などとコメント。今後の課題については「自由で開かれた国際秩序を支える上で日米が重要な存在であることを確認した。安全保障については日米同盟の抑止力等が重要。共同宣言に以外にも60以上の項目を確認しており、これらのフォローが課題。」などとコメント。日米同盟の強化による中国などの反発の懸念については「地域の安定などを維持していくためには日米同盟を中心とながら同志国と連携していくのが大事。主張すべきところは主張しながらも対話を大事にしながら安定的な関係を維持していくのが一貫した方針。」などとコメント。自衛隊と米軍をより一体的に運用できるよう指揮統制のあり方を見直すとしたことについては「日本とアメリカそれぞれの指揮統制の元に動かす。一緒になるものではない。法に従って指揮統制を考えていく。」などとコメントした。議会演説での共和党の協力については「私が提案した課題などについて共感を持っていただいた。」などとコメントした。万博については「では分断などが進んでいる。こういった時代だからこそ各国が対話をし思いを一つにする機会を持つことが重要。様々な課題はあるが乗り越えて意義ある万博を実現したい。」などとコメント。任期中の北朝鮮との面談の実現については「相手があるため具体的は言えないが、関係国との連携しながら結果に繋げたい。」などとコメントした。
岸田総理にインタビュー。政治と金の問題については岸田文雄総理大臣は「政治資金規正法改正は今国会で実現したい。経済再生など課題についても結果を出していかなければならない。」などと述べた。総理の責任問題については「自民党総裁として責任を感じている。だからこそ政治の信頼回復の先頭に立って取り組まなければならない。その結果を判断してもらう立場。」などとコメント。総理現在ノースカロライナ州を視察していることについて「今回の訪米は日米関係を充実しているかを確認する機会だった。政府だけではなく地方も含めた幅広い人達に支えられていることを確認するためにも地方を視察する事が重要。」などとコメントした。
大阪城を背景に全国の気象情報を伝えた。
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