2024年5月6日放送 1:28 - 2:28 TBS

ドキュメンタリー「解放区」
時をかける桜〜カメラがたどった8つの物語〜

出演者
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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

時をかける桜〜カメラがたどった8つの物語〜

1977年にダムで沈む村の集落の家が取り壊された。沈み行く村で満開を迎えていた桜。桜と主の大塩新作さんはどうなったのか2024年に水没した村を訪ねた。一庫ダムの高台に一軒の民家が残っていた。かつての集落の側で今も暮らす平井さんは大塩さんの親戚だという。この日渇水だったダムでは集落の跡がわずかに見えた。平井さんを通じて大塩さんと暮らしていた家族につながることができた。長男の妻・啓子さんは大塩さんは新しい家に移り冬を越してお正月に亡くなったと教えてくれた。大塩さんに取材を行った岡本さんは47年ぶりに集落に向かい、大塩さんの親族と話した。桜の下でカメラが出会った人はどんな人生を歩んだのか。手がかりはJNN各局のライブラリに眠る1万本以上の桜の映像。映っていたのは桜の美しさと儚さに人生を重ねる人々の姿だった。カメラマンが映像を元にかつて出会った人との再会を描く。

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一庫ダム大塩新作川西市(兵庫)
時をかける桜〜カメラがたどった8つの物語〜
桜、心のふるさと

2001年、宮崎・木城町の小学校は4年ぶりの新1年生に盛り上がっていた。村人も参列して行われた入学式の映像。過疎に悩む山村のピンチに立ち上がった中武さんは都市からの子どもを自宅で受け入れる山村留学を始めた。この年、新たに4人の山村留学生が加わり全校児童は8人にまで増えた。当時1年生だった栞さんは29歳になった。栞さんが卒業して2年後に小学校は閉校。当時の山村留学生は今も時々集まっていて、栞さんは社会人になってから毎年お祭りの季節になると戻ってきて神楽を舞っている。中武さんは今もこの村に住んで、地元の高齢者のために介護施設を運営している。

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中之又小学校木城町(宮崎)
桜、あなたと出会えた

1989年、広島市佐伯区で取材に答えた岡さんがこよなく愛する自宅の枝垂れ桜は県の天然記念物にも指定された。ところが、1999年の豪雨による土砂災害で岡さんの家も一時的に孤立状態になった。2024年、岡さんは変わらず枝垂れ桜を守っていた。地域の女性会のみなさんと訪れた人たちに抹茶を振る舞う、地元では知られた桜の名所。豪雨災害を乗り越えた枝垂れ桜は岡家の初代が自宅の庭に植えたとされている。岡さんの夫は42歳の若さで亡くなり、その後3人の子どもたちを岡さんは1人で育てた。1本だった枝垂れ桜は株分けをし、今では子どもと孫の桜も花を咲かせ、豪雨災害の後にボランティアによって周りにソメイヨシノも植えられ、岡さんは桜の世話を続けている。

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ソメイヨシノ佐伯区(広島)岡十吉枝垂れ桜
桜、家族の風景

2010年、隅田川の桜祭りできび団子を作る勝さん。当時日本で唯一の屋台のきび団子屋さんとして下町の人々に愛されていた。2012年に孫の麗緒奈さんから桜とスカイツリーときび団子屋台が描かれた絵をプレゼントされた。2024年、勝さんの自宅を訪ねたが、勝さんは2年前に亡くなっていた。きび団子の屋台はガレージに置かれたまま。勝さんが大事に持っていた麗緒奈さんからもらった絵を見て、孫の栞大さんは「また元気にきび団子を売るところを見たいなあといつも思います」と話した。娘の奈美子さんは夫と共にきび団子の屋台を桜まつりで出店。すると、勝さんの親友の深田さんが訪れた。父と同じ場所に立ち、一時でも町の人達とつながる喜び。奈美子さんは「来年もここでお団子売れたらいいな」と話した。

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墨田区(東京)東京スカイツリー隅田川
桜、夢のあと

2010年、8000本もの桜を植えることに熱中した農家の男性7人がいた。佐賀・唐津市の上護岳はかつて日本有数のみかん畑だったが自由化で不況になり、なんとか地域の活性化をと7人は九州市の桜の園を目指して結束した。それから14年、7人の一員である中山さんと平尾さんに会うことができた。桜は管理が途絶えてしまったが、今も平尾さんは春になると山を訪れ荒れた山に少し咲く桜を見に行っている。

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上護岳唐津市(佐賀)平尾繁和
桜、あの人を忘れない

愛媛・八幡浜市の国道沿いに咲く200本の桜並木。桜とともに色鮮やかな花が並ぶ花壇。2007年に取材に応えた宮崎幸弘さんは、ただ1人で桜や花の世話を始め、心配した妻がやがて手伝うようになった。2024年、同じ場所を訪ねると花壇は下ごしらえの会というグループが手入れをしていた。宮崎さんは13年前に80歳で亡くなっていた。花の世話を手伝っていた妻も他界し、雑草だらけになった花壇。宮崎さんと同じ団地に暮らす林さんは車いす生活だが、数年後に活動を再会。今の下ごしらえの会へとバトンを渡した。

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八幡浜市(愛媛)宮崎喜久子宮崎幸弘
桜、また2人で

2018年、奈良・十津川村。2軒しか家がない集落で七朗さんが桜を育てていた。この村に初めて道路が通った33年前、集落が賑やかになればと桜を植えた。2022年、七朗さんは脳梗塞を患い施設に入っていた。2024年、施設にいる七朗さんに会うことができた。5年間家に帰っていない七朗さん、妻の黎子さんは車を運転できずに会いに行けない。今年は桜と共に会わせてあげたいと施設の人が七朗さんを自宅に連れてきてくれた。2人は久しぶりに再会し桜を楽しんだ。

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十津川村(奈良)
時をかける桜〜カメラがたどった8つの物語〜

2024年、石川・七尾市。地震で止まったのと鉄道で売店を営む井田さん夫婦。自宅は被災し車中泊が続いた。3ヶ月後、桜は花を咲かせ水道も復旧。売店にも賑わいが戻った。井田さんは「お店を開いて良かった」「桜を見るたびに大変な時を思い出して、桜の花を希望として前に進んでいきたい」と話した。

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のと鉄道七尾市(石川)能登中島駅
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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