来年夏に行われるパリオリンピックに向けたトライアスロンのテスト大会が日本時間のきのう本番と同じコースで行われた。選手たちが泳いだセーヌ川では開会式のほか、オープンウォータースイミングなど複数の競技が実施予定だが、その水質の改善は長年の課題となっている。今月5日、6日に予定されていたオープンウォータースイミングのテスト大会は水質が基準を満たさず中止となった。水質検査官は「再び水質の悪さが認められた場合、安全を考慮して遊泳禁止を継続しなければならない」と言う。大雨などで増水すると路上のごみや汚水が直接流れ込むことと、船上生活者が生活排水を投棄していたことがセーヌ川の水質汚染の原因。オリンピック開催が決まったあとの2018年に船の排水は下水処理場につながる配管に流すよう法律で義務づけるなど、セーヌ川の浄化に向けた動きは急ピッチで進められている。実際にセーヌ川を泳いだ池田みのり選手は「メダカみたいな魚も泳いでいて水質は悪くないかなと思っている」と話した。