開幕まで100日となったパリ五輪。人気、実力とも高まっているバレーボール男子の顔ともいえる石川祐希選手。日本を4大会ぶりの自力での五輪出場に導いた。海外で研さんを重ねる石川選手の思いに迫った。石川選手28歳は、バレーボール男子日本代表のキャプテン。大学在学中から世界最高峰のイタリア1部リーグに挑戦。それから10年。4年前からは、強豪ミラノに所属。10代や20代前半の若手が多いチーム。石川選手は、経験豊富な主力として、リーダーシップを発揮。ミラノ・マティカジースキ選手（昨シーズンリーグMVP）は「苦しいときには、誰もが石川選手を頼る」と語った。イタリアでも日本代表でもチームを引っ張るために石川選手には信念がある。石川選手は「世界のトップになりたい。イタリアリーグでトップになることがひとつの証明だと思っている」と語った。
ミラノ・石川祐希選手（男子日本代表）の戦いはコートの外でも。チームがリーグ優勝をかけたプレーオフに臨む今月、石川選手は日本から専属のトレーナー・野口嵩広さんを呼んだ。石川選手を高校時代から支えている。多いときには週2回、試合を重ねていくシーズン。コンディションを維持するだけでなく、常に進化しようと去年から自宅でのエクササイズを始めた。野口トレーナーも定期的に訪れ、プレーに必要な体幹や関節の動きを入念に確認。日々、多くの時間をバレーボールにささげている。迎えたプレーオフの準決勝。優勝候補・ペルージャとの第2戦で19得点をたたき出し、チームを勝利に導いた。強い意志を持って海外で成長を続ける石川選手。その道の先に、パリでの戦いが待っている。石川選手は「（五輪でメダルを）絶対取るという強い気持ちでやらなければ、取れないものだと思っている」と語った。バレーボール男子は、パリ大会でメダルを獲得すれば、金メダルだったミュンヘン五輪以来、52年ぶり。半世紀を超える悲願なるか注目。